超電導リニア(ちょうでんどうリニア、英訳:
SCMaglev, Superconducting Maglev, Superconducting Magnetic Levitation Railway)は、
鉄道総合技術研究所(鉄道総研)および
東海旅客鉄道(JR東海)により開発が進められている
磁気浮上式リニアモーターカーである。
超電導電磁石(超伝導電磁石)を利用するため、開発を推進するJR東海では超電導リニアと呼んでいるが、
国土交通省では「超電導磁気浮上方式鉄道」という呼び方もしており、また「JRマグレブ」という呼び方もある。マグレブ (Maglev) とは英語の“magnetic levitation”(
磁気浮上)を省略した呼称である。
新幹線を始めとする、従来の軌道接地走行の技術的問題点を回避できる浮上走行を行う。磁気浮上方式鉄道としては他に、
ドイツの
トランスラピッドや日本のHSSTなどがあるが、この2者は常電導
電磁石による浮上であり、超電導電磁石による
リニアモーターでの走行は、世界でもこの超電導リニアのみである。超電導磁石による浮上・案内という基本原理は、米国のPowell、Danby両博士の米国機械学会誌への発表によるものであるが、その後、基礎技術から
日本で独自に研究・開発が行われた点も特筆すべき事柄である。技術的には既に実用化段階にあり、有人の試験走行で
2003年(平成15年)
12月にMLX01の3両編成が鉄道における世界最高速度となる581
km/hを記録、
2015年(平成27年)4月16日には
L0系7両編成が590
km/h、同月21日には同じくL0系7両編成が603
km/hを記録し、MLX01の世界記録を更新した。