中性子星(ちゅうせいしせい、neutron star)とは、
質量の大きな
恒星が進化した最晩年の
天体の一種である。中性子星は質量が
太陽程度、半径程度、
大気の厚さは程度で、
中性子が主な成分の天体である。密度は太陽の密度の倍以上もあるとされている。およそとその桁外れに大きい密度のため、中性子星の
表面重力は地球の表面重力の倍もの大きさがあり、
脱出速度はに達する。中性子星は大質量の恒星の
超新星爆発によってその中心核から作られるが、中性子星として存在できる質量には
トルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ限界と呼ばれる上限値があり、それを超えると
ブラックホールとなる。上限の質量は、太陽質量の1.5倍から2.5倍の範囲にあると考えられている。下限は太陽質量の0.1倍から0.2倍程度。
重力崩壊によって非常にコンパクトに圧縮された結果として、
角運動量保存の法則によって元の恒星よりも遥かに高速に回転しており、典型的な自転周期はからである。中性子星に強い磁気がある場合、その磁極から
電磁波を出しているが、2つの磁極(地球でいう
北磁極と
南磁極)を結ぶ線が
自転軸と一致していない場合、中性子星の自転により電磁波が放出する方向を変えながら放たれる
パルサーとなる。中性子星自身は
可視光線を発していないため、パルサーとして実在が確認された。