ボオルチュ(
Bo'orču, Boγorču. 生没年不詳)は、
モンゴル帝国の
チンギス・カンの家臣で、
イェスゲイ没後の貧窮時代からチンギスに仕えた続けたモンゴル帝国草創期の第一等の勲臣である。アルラト部族の出身で、いわゆる
四駿の一人、中国史料の『
元史』には、四駿は四傑とも称される。
漢文資料では『
元朝秘史』では孛斡
兒出、『
元史』等では博爾朮などと表され、『
集史』等の
ペルシア語資料では بورچى نويان Būrchī Nūyān または بوغورچى نويان Būghūrchī Nūyān と表記されている。父はナク・バヤン(『元朝秘史』では、納
中忽伯顏 Naqu-Baiyan)、『集史』「ウルナウト部族誌」の「第二子アルラト(アルラト部族の名祖)条」(アルラト部族誌)および同「チンギス・カン紀・千人隊一覧」によると、ボオルチュにはトグルク・チェルビ توقولقو چربى Tūqūlqū Charbī / دوقلقو چربى Dūqlqū Charbī という兄弟がおり左翼の千人長であったという。『元朝秘史』巻3/120段によると、オゲレン・チェレビ 斡歌連徹
舌児必 Ögölen-čerbi という人物がボオルチュの弟であるという。