フロリダ海流(フロリダかいりゅう、)とは
ユカタン海峡から
フロリダ海峡を経て、アメリカ東南岸の陸棚崖に沿って北上し、
ハッテラス岬東沖から陸岸を離れるまでの
海流をいう。フロリダ海流の最狭部は80
km、最深約800
mに過ぎないので最大流速は4
ノットにも達する。フロリダ側には冷たく重い
海水が、
キューバ側には暖かく軽い海水が存在し、キューバ側の平均海面のほうがおよそ45cm高い。フロリダ海峡における流量は毎秒約2600万
トンであるが、海峡より下流では、
バハマ諸島北方で
アンティル海流や
サルガッソ海からの海水が合流するので、下流ほど流量が増加しハッテラス岬沖では5500万トンに達する。この海流は古くから多数の調査が行われていたので比較的よく知られた海流である。この海流には半日周期の
潮汐に関連した短期変動から大きな季節的変化、ならびに長年の変動があることもわかっている。海流の強さは一定ではなく、予想外に大きな変動が比較的短期間に起こる。は注目に値する。