アメリカ合衆国南西部(アメリカがっしゅうこくなんせいぶ、
Southwestern United States)とは、アメリカ合衆国の南西に位置する地域のこと。単に
南西部(
Southwest)とも呼ばれる。この地域は北部よりも暖かく、東部よりも乾燥している。この地域の中心となっているのは
アリゾナ州と
ニューメキシコ州にまたがる砂漠地帯である。厳密な定義はばらつきが大きいが、
ネバダ州と
ユタ州の一部、
テキサス州と
オクラホマ州の西部、
カリフォルニア州南部、
コロラド州の南西部が「アメリカ合衆国南西部」として認識されることが多い。一般に、アメリカ東部の人々は、しばしばカリフォルニア州を完全に省略して、テキサス州とオクラホマ州をアメリカ合衆国南西部の一部と考える傾向がある。逆にカリフォルニア州、アリゾナ州、ニューメキシコ州の人々は、テキサス州の最西部、例えば
エルパソや
アマリロなどを除いて、テキサス州の大部分は
ディープサウスまたはオールドサウスの一部と考える傾向がある。
アメリカ合衆国南西部は全米で最も急成長を遂げている地域である。南西部最大の都市は全米第2の都市
ロサンゼルスである。狭義の南西部の中心都市として考えられることの多い
フェニックスは全米第6位の人口を抱え、その都市圏にはアリゾナ州の総人口の約7割が集中する。
ラスベガスなどこの地域の多くの都市においては、
1990年から
2000年にかけての10年間において、全米で最も人口の成長率が高かった。またこの地域には
メサ、
アーリントン、
リバーサイドなど、
ブーンバーブと呼ばれる大型
衛星都市も数多く存在する。そのいくつかは
ミネアポリス、
セントルイス、
シンシナティといった、他地域の地方中枢都市をしのぐ規模である。しかしこの地域の人口密度は総じて低い。ロサンゼルス、フェニックス、ラスベガス、
アルバカーキのような都市も、北部・東部の諸都市とは異なり、広い市域に
スプロールするように発展しているため、その人口密度はあまり高くない。